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2010年8月 9日 (月)

飛騨高山 松倉観音の絵馬市


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飛騨高山 深夜に松倉観音へ向かう 2010.8.9 撮影:今駒清則

 高山市の松倉山にある松倉観音堂衛星写真地図では8月9日夜から10日にかけて絵馬市があり、参詣者は山中にある観音堂まで夜道を歩いて登ります。



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飛騨高山 松倉観音の絵馬市 2010.8.9 撮影:今駒清則

  松倉観音の絵馬堂では絵馬を求める参拝者のために夜を通して紙の絵馬に祈願の書きつけをします。絵馬は1,000円(小)から3,000円(大)で、これを「三千万両」と景気付けて呼んでいます。




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飛騨高山 松倉観音普門院でご祈祷を受ける 2010.8.9 撮影:今駒清則

 松倉観音の窟屋にある普門院では年に一度、この日のために素玄寺の住職がご本尊の馬頭観音さまを奉じて登ってこられ、夜を徹して祈祷をされます。このご本尊の小さな馬頭観音さまは、かってはここに常在されていたのですが現在では東山の素玄寺観音堂に安置されています。元々は7月9日(旧暦)に養蚕の無事を祈ってここで祈り明かし、また農産業や運送の大切な担い手である牛馬の健康を願って祈祷されていたのですが、それが紙絵馬に代わったと言われています。



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飛騨高山 松倉観音お籠堂で夜を明かす素玄寺住職たち 2010.8.9 撮影:今駒清則

 夜を通してご祈祷する行事のため、素玄寺住職や交代でお勤めする僧侶が一夜を過すお籠堂が松倉観音堂の大悲閣の奥にありお邪魔しました。古来から夜を徹して祈願するとご利益あらたかになるということから、他にも多くの祭や祈願の風習があるのですが、ここの絵馬市もそれを伝えていると思われます。今の時代に祈願のために闇の山中を登り、夜を明かす参詣者が多いことに飛騨びとの暮らしの深さを見たことでした。


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(「松倉観音堂」については「なごりすとのページ」の「飛騨散策」もご覧下さい。)


 

 

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